文字をきれいに書くためのたった4つの簡単な方法
スマホやパソコンの普及によって、文字を書く機会は以前よりもグッと減りました。
しかし、デジタル文字が普及されればされるほど、手書きの価値は相対的に上がります。手書きにはデジタルには表現できない、人の目を惹きつけて心を動かす力があるのです。
また、IT化が進んだ現代であっても、日々の暮らしの中で文字を書く機会はよくあります。
日常で何気なく書いた文字を見ると、その方の人柄がよく分かります。書道の世界で「書は人なり」と言葉があるように、文字は人柄、教養をも表すといわれてきました。
文字の書き方次第でその人の印象がガラッと変わってしまうこともしばしばであります。
私が開校している書道教室の生徒様からも、
というお悩みをよく聞きます。
お手本を使って練習することはとても大切なことですが、やみくもに練習するのではなく、きれいに見えるポイントやコツを理解して書くことが上達の秘訣です。
そこで今回は、文字をきれいに書くためのたった4つの簡単な方法をご紹介します。
まずは基本的な「とめ、はね、はらい」に気をつけてみましょう。
当たり前のことですが、急いでいると特に怠ってしまいがちです。これだけでも、格段に文字がきれいに見えます。
筆で字を書く時と同じように、ペンや鉛筆で書くときもしっかり意識しましょう、締った印象を出すことができます。
最近では書き順にこだわらない方もいらっしゃるようですが、きれいな字を書くためには、とても重要なことです。
書き順通りに書くことで運筆する線をしっかり意識することができます。
そして次の線に向かって気持ちをつなげて書くことで、字に線と線のつながりが感じられ、一体感のあるまとまった美しさが生まれるのです。
*筆で字を書く際、実際には、つながっていない点画と点画の間に気持ちのつながりがあることを「筆脈、気脈」といいます。たとえ点画と点画がつながっていなくてもまるでつながっているように筆を動かして書くことがきれいな字を書く秘訣になります。
漢字の中には、「葉」、「業」、「書」など横画が複数本ある字があります。
複数ある横画のうち一画だけを長くすることを「一画強調」と呼びます。
一字の中に複数の横画がある場合、1本だけ長く強調して書くことでメリハリがつき、バランスの良い安定感のある文字となります。
文章や名前を書く際、漢字は大きめに、ひらがなやカタカナは少し小さく書きます。
また、漢字の中でも、「日」、「口」など画数が少ない字は、小さめに書くと全体のバランスがよく、きれいにみえます。
これは、画数が少ない漢字は文字の中に空間があるので、他よりも大きく見えてしまうからです。
いかがでしょう。
ご紹介した文字をきれいに書くためのポイントは、いずれも簡単なことです。
ほんの少しの意識をするだけで、誰でもすぐに実践することができます。
季節を感じる素敵な紙にあたたかみのある手書きの文字を添えて相手に贈ることは、心のこもったおもてなしに通じています。
「書」に親しむことで、日本人としての美しい文化と向き合い、豊かな心で丁寧な暮らしをおくる喜びを味わえます。
年末年始を控え、このシーズンは改めて「書」を学ぶ機会としても絶好のタイミングです。ぜひ挑戦してみましょう。
また、自分では気づきにくいクセを直すには、書の専門家のアドバイスを一度受けてみるのはいかがでしょうか。
オススメ
おもてなし協会では、どなたでも参加できる、ミートアップにて『美文字で年明け!簡単すぐに美しい文字を書く、書道の手習い 〜書で描く一年の想い〜』を2019年1月18日(金)10:30-12:30に開催いたします。
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