介護接遇研修事例 NPO 法人アクティブネットワーク様
今回は介護施設での接遇研修の事例をご紹介します。ご依頼いただいたのは、大阪・茨木市にて 20 年にわたりデイサービスや訪問介護サービス・居宅介護支援などの介護サービスを展開されているNPO法人アクティブネットワーク様。
医療・介護業界では多数の職員を一斉に集めて研修を実施するのが難しいことが 多くありますが、アクティブネットワーク様も例外ではなく、これまでは数名の選ばれた職員が研修を受け、そこで学んだ内容を現場で他の職員に伝達していくという取り組みをされていらっしゃいました。しかしこのたび「組織としてさらに接遇力を向上させていくために職員全体の意識改革が必要だ」という想いから、集合研修のご相談をいただきました。
年代やキャリアもさまざまに異なる職員の方を対象に、組織全体としての意識の統一が求められていたため、介護の場に携わるどのような職種の方にも通ずるカリキュラム内容をご提案させていただきました。
【実施概要】
受講者:約 25 名(介護支援専門員、介護福祉士、作業療法士、看護師等)
講師:国際おもてなし協会 直井みずほ
【カリキュラム(一部抜粋)】
◆利用者さまとご家族さまの理解
・利用者さま、ご家族さまの心理
・介護現場の接遇課題
◆介護接遇の基本
・マナー、サービス、ホスピタリティの理解
・利用者さま、ご家族さまを不快にさせないマナーの点検
・対価に対して行われるサービス
・ホスピタリティ、おもてなしとは?
◆コミュニケーションの基礎
・「馴れなれしさ」と「親しみやすさ」の違い
・丁寧な言葉遣いの基本
・非言語コミュニケーションの活用
研修当日は介護福祉士・作業療法士・理学療法士・看護師などさまざな職種の方が一同に会するなか「利用者さまの尊厳を守る」ということをキーワードに、講師の実演や受講者同士のロールプレイングを交えながら、どのような振る舞い・言葉かけが適切なのかを考え実践していただきました。
研修後受講生の方から『尊厳という言葉を、“相手を軽んじない”と言い換えて説明いただいたことで理解しやすく頭に入りました』というお声を頂戴しました。
相手への敬意はおもてなしの基本中の基本で、これをなくしておもてなしというものは成り立ちません。日々の介護業務の中で利用者さまの尊厳を守るとはどういうこか、みなさまにご理解いただけたのではないかと思います。
最後に今回の研修をご依頼いただいた担当者様にお話を伺うことができましたが「職員の意識改革・統一のために初めて全体研修を行いましたが、キャリアや年代の違ったさまざまなスタッフが納得できるかつわかりやすい研修でした。」 というお声をいただきました。介護接遇において利用者様と接する際に最低限守っていただきたいラインや、ご高齢の方とのやりとりで特に重要なコミュニケーションスキルを現場のみなさまの共通の認識として持っていただくことができたのではないでしょうか。
アクティブネットワーク様では、介護・看護サービスのほか移動支援や配食サービスなど、地域の方が住み慣れた街・住まいで安心して暮らすことができるようにさまざまな事業を展開されていらっしゃいます。今後も利用者さま・ご家族さまに寄り添った地域密着型のサービス事業所として発展され、地域の方々がいきいきと暮らせるよう願っております。
研修後の受講者アンケートより
- ・利用者様への接し方について職場で感じていた違和感が解消されました。
- ・今までももちろん気をつけて対応していたが、より丁寧で相手に好印象を与えることの出来る方法を具体的に教えていただけたので実践しようと思います。
- ・講師の方や他の人の実演を見て、自分の行いを客観的に見直すことができました。
- ・座って話を聞くだけの 2 時間は長いと思っていましたが、ロールプレイやグループワークで気持ちの切り替えができ、最後まで集中して聞くことができました。
NPO 法人アクティブネットワーク
大阪府茨木市にて、高齢になっても障がいがあっても、誰もが生まれ育った地域でその人らしく安 心していきいきと生活できるよう、地域密着型の支援活動や介護・看護サービスを展開しています。
https://activenetwork.or.jp/