総合病院が取り組む「患者さま満足度向上のための医療接遇」
現在の医療現場において、患者さま満足度向上に向けての取り組みは必要不可欠な事案として重要視されています。
それは患者さまやそのご家族が医療機関を選ぶ際に、設備や交通の便だけでなく医師や看護職、受付など医療スタッフの対応の良さを判断材料の一つとしているからです。
実際に所沢明生病院では新人職員を迎えるにあたり、医師をはじめとする職員全体のスキルアップを目指して医療接遇研修を行っています。
医療接遇の基礎に立ち返り自身を正す姿勢は、「新人職員とともに職員が一丸となって患者さまに寄り添う医療機関を目指す」という熱意にあふれており、研修は実り多き充実したものとなりました。
また厚生労働省が発表した「病院における患者さま満足度向上への取り組み」における病院アンケートでは以下のような結果が出ています。
ここから、患者さまは医療スタッフに対して「励ましやいたわり、あたたかみのある態度」を特に求めていることが読み取れます。
ではどのようにして患者さまへ心のこもった対応を表現すればよいでしょう。
大切なポイント3つ
アイコンタクトとは、文字通り“相手の目を見ること”です。医療接遇の基本と分かっていながらも医療の現場では実際にアイコンタクトが取れない状況もあります。
医療スタッフの方々は患者さまと接するとき、
・パソコンを見ながら
・カルテを見ながら
・医療器具を扱いながら
など、“ながら作業”となりがちです。
忙しい最中であっても話しの最初と最後、そして大切な内容を伝えるタイミングでいったん手を止めて患者さまとアイコンタクトを取りながら接することで与える安心感は格段に上がります。
日頃から要所でアイコンタクトを取るよう意識することが大切です。
作業に追われて、つい真顔になっていませんか。
そんなつもりはなくても、急いでいるときの表情が患者さまにとっては「冷たい対応」と見受けられてしまうことがあります。
常に意識してあたたかみのある柔らかい表情を心がけましょう。
特にマスクをしていると表情が伝わりづらいため、目尻の下がった優しい微笑みをイメージすることが大切です。
時には鏡に向かって自分の表情をチェックするなど、好印象を与える表情が無理なくできているのか確認してみましょう。
話が事務的になったり、一方的な口調となっていませんか。
伝えたいことがたくさんある医療の現場では、つい画一的な話し方に陥ってしまうことがあります。
話の最後にもうひと言、気づかいの言葉を添えるよう工夫しましょう。
例えば、
・順番待ちの患者さまをお呼びした時に「お待たせいたしました」
・説明の最後に「分からないことはございませんか?」
・診察や検査の後に「お疲れ様でした」「何かお手伝いしましょうか?」
・会計後のお見送りで「どうぞお大事に」
また患者さまへ伝える共感のひと言は心に深く届き、やすらぎを感じていただけます。
「ホッとしましたね」
「ひと安心ですね」
「お辛いですね」
「大変な思いをされましたね」
このような患者さまの心に寄り添う共感の言葉からいたわりの気持ちを伝えることができ、医療機関の安心・信頼へとつながっていくのです。
まとめ
患者さまはいつも、医療スタッフに対して“大切に看てもらいたい”、“いたわって欲しい”と期待しています。
その気持ちをくみ取り、あたたかみのある医療接遇を一つ一つ積み重ねて実践していくことが患者さま満足の向上へと結びつきます。
上記の3つのポイントは医療接遇における大切な要素ですが、いずれもすぐに取り組むことができることばかりです。
患者さま満足向上への取り組みとして、おもてなし協会の医療接遇研修を実施された医療機関から「患者さまが1.6倍に増加した」という実際の報告もいただいております。
これからの医療現場に必要なスキルとして、日々の患者さまの満足度向上にぜひお役立て下さい。
一般社団法人巨樹の会 「所沢明生病院」
http://www.meisei-hp.jp/
所沢明生病院は埼玉県所沢市の中核病院として、地域のための継続医療を目指しています。
より質の高い医療・看護・リハビリを目指す明るく元気な救急病院。
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