“OMOTENASHI おもてなし”ってなに?韓国でブームなおもてなし研修
OMOTENASHIが世界共通語に
今、アメリカでブームと言われている日本語に、Wabi-Sabi、Zen 、Konmari(人生がときめく片づけの魔法)・・・などがあります。
そして、これらに付け加えて、 OMOTENASHIも堂々と仲間入りする日も近いかもしれません。なぜなら、おもてなしを学びに多くの外国の方がいらしているからです。
おもてなし協会でも、既に100名超の外国の方へ、おもてなし研修を実施しております。
また最近、特に多くいらっしゃるのが、韓国の方です。
企業で働かれている方はもちろん、MICE(視察旅行、修学旅行)などで、海外からおもてなしを学びに来日されています。
世界を魅了するOMOTENASHI。おもてなしとはとても奥深い日本語です。
今回はおもてなしとは何かに迫りながら、韓国の方へおもてなし研修のリアルな研修内容をお伝えします。
韓国⻘雲大学(CHUNGOON UNIVERSITY)の学生へ「おもてなし研修」
「おもてなし」ってなに?
研修冒頭、おもてなしという言葉を「知っていますか?」「初めて聞きますか?」質問を学生たちに投げかけます。
航空大学の客室乗務員(キャビンアテンダント)を目指す方々ともあって、ちらほら「知っている!」と手が挙がりました。
おもてなしとは、「歓迎や心のこもった待遇」で、日本独自の心配り、歓待、歓待の精神、日本人であれば、おおよその意味は想像できることでしょう。
しかし、外国の方へは、そのままの言葉で伝えても抽象的で、イメージがつきにくいので、 次の質問を投げかけました。
「例えば、皆さんがレストランに行ったらどのように歓迎してもらいたいですか?」— 受講生
「笑顔でいらっしゃいませ!」
「待たせない対応、スマートな対応をしてほしい!」
— おもてなし講師
「でも、皆さん、笑顔での対応はあたりまえではないですか?」
「あたりまえを超えたものが、おもてなしです。」
— 受講生
「何かお願いする前に察知して、声がけしてくれるととても嬉しいです。」
— おもてなし講師
「そうです、そのように一人ひとりへの最良の対応法がおもてなしです。」
もちろん、お客様を不快にさせない「笑顔」や「すぐに案内してもらえる」は大切なことですが、それは、お客様にとってはあたりまえのことです。受講生にお伝えすると皆さん納得したご様子でした。
おもてなしの方法
外国の方は、遥か遠くから、おもてなしができるようになるために、おもてなし研修を受けに来られます。どうすれば、おもてなしができるのか、ハウツーをお伝えしました。
「例えば、レストランに行った時、コーヒーのおかわりを、コーヒーがなくなる前に注いでくれたらどうでしょう。おもてなしだと思いませんか?
コーヒーが残り少なくなると、必然的に飲んでいるコーヒーカップの口につける角度も高くなります。
言われるより先に、細かいところまで行き届き、ニーズへの献身ができると、おもてなしの上級者です。
そして、コーヒーのおかわりを言わなくても、注ぐことができるのは、 相手をよく見ているからです。」
おもてなしができるようになるための第一歩は、まず、お客様をよく観察することです。
お一人お一人を注意してみることを、日本では目配りと言い、おもてなしに欠かせない気づかいなのです。
おもてなしの心とおもてなし基本要素
おもてなしは、日本独自のホスピタリティの方法で、日本文化のひとつであり、伝統的に引き継がれています。
おもてなしの源流は、茶道にあると言われ、茶道の精神性の一つに有名な一期一会があります。
「たった一度きりの瞬間に出会えたことに感謝し、自分ができる限りのベストを尽くすこと。そのためのおもてなしの基本になる3要素があります。しつらい:快適に過ごせる空間を準備用意する
よそおい:不快感を与えない身だしなみを整える
ふるまい:礼儀、温かい真心の具体的な形」
これらの3要素を表現するために、どうすればよいのかをグループごとにディスカッションして頂きました。
また、その中の一つの要素、ふるまい(相手への最大限の気づかい方)を身につけるため、ロールプレイングを行いました。
「ボールペンを渡す時どう渡しますか?どのように渡されたいかを想像して、相手にボールペンを渡してみましょう」
受講生たちに、ボールペン片手にまず思い思い、行っていただきました。
「ボールペンをノックし、芯をまず出します。相手の利き手を考えて、ボールペンを握ったらすぐに字が書けるように向きを決め、相手が取りやすいように両手で手渡します。」
講師がおもてなしのふるまいをお手本に見せると歓声が上がり、この動作を知った時に彼女らの反応は印象的でした。
はっとした表情に確かな気づきを感じられ、考え方の違いを体現して頂きました。
母国へ帰られてからも、実生活などできっと活用してくれることでしょう。
まとめ
オリンピック誘致プレゼンテーションでも話題になったOMOTENASHI。
おもてなしは今や、海外の企業、銀行、ホテル、病院、大学や専門学校の学生までもが、日本のおもてなしに関心を抱き、真剣に学んでおります。企業は顧客の創造に、 学生は就職に役立てたいと多くの外国人がおもてなしに興味をもっています。
おもてなしは見えにくいものですが、身近なもので紐解いていくと、手に取るようにわかります。言葉の壁はあれど、研修の終わりに、語先後礼-ごせんごれい-(挨拶言葉を先、お辞儀は後)で挨拶をしている彼女たちを見ていますと、確かに学んでくれたのだなと感心します。
おもてなしは、人と人とのご縁をつくり、気持ちよい関係を創造します。
おもてなしが世界をつなぎ、ひろがることで、世界の笑顔の総量を増やすことができます。
日本ではあたりまえと思われている「おもてなし」ですが、遠方の海外から学びに来られる現状を、私達は誠意をもって受け止め、正しく伝承していくことが必要です。
おもてなし協会では、おもてなしの学びを深めたいと求めている外国の方へ、重厚な学びをお届けできるよう、より一層の努力をいたします。
オススメ
おもてなし協会では、おもてなしの高度で専門的な知識を身につける「おもてなし資格」を定期的に実施しています。 日本独自のおもてなしや上質なマナー、日本文化に触れながらや学び、おもてなしの知識を活かし高いパフォーマンスを、ビジネスの第一線や就職活動で活かすことができます。 また、外国人の方へ向けたおもてなし研修が大変ご好評をいただいております。外務省JENESYSプログラムでも採択されましたおもてなし研修です。 多くの方のご受講をお待ちしております。 |
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